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歩いてきた道

2008 Herbst -

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sherlock 06

モリアーティに行く前に,シャーロック再び.

ライヘンバッハ・フォールで,モリーはシャーロックに
"You look sad. When you think he can't see you."
と言う.シャーロックは意外そうに,何を言われているのか理解できないような顔をする.
"What could I need from you?"
そのあと
 "Well actually, maybe I ...."
と言いかけるが,モリーに遮られてしまう.

モリーはしかも,それが人前で常に明るく振舞っていた,自分の父親の死ぬ間際に似ているという.

さらに,後になってモリアーティに追い込まれた時に,モリーに助けを求めに現れるのだけど,
"You are right.  I am not Okay."
と言う.


つまり,シャーロックは最初に病院に来た時
(モリアーティが3つのセキュリティーを破って裁判で無罪になり,
 その後221Bに来てシャーロックとさしで話し,
 さらに2か月後,殺し屋が4人近くに移ってきて,
 誘拐事件が起こって,足跡の成分を調べに来た時)
既に,不安を感じていた.
モリアーティが,落ちるぞ,I owe you for a fallと宣戦布告した後の初めての彼による事件.

けれど,不安はジョンには見せられない.
ジョンが心配するだろうとわかっているから,
ジョンは自分を見ていると知っているから.

でもまだ,シャーロックは自分が不安に思っているということに,多分気づいていない.


その後,その嫌な予感はあたって,社会的にもどんどん追い詰められていく.
ジョンに,自分を信じてほしい,と(同じ意味を)叫んでしまうほどに.
ジョンが微塵も疑わないのを見て,どんなにかありがたいと思ったことか.

警察に追われる身になり,
リチャード・ブルックに扮したモリアーティに出会った後,
もうモリアーティの筋書きにのって自分の死で物語を終わらせるしかない,と判断し,
それを裏返して出し抜くために,
死の偽装を頼みにモリーのところへ行く.


ここにきてやっと,
自分がいかに誰かを信じてしまっていること,甘えていること,
誰かが,世間の誰がなんと言おうと,自分を信じてくれていること,
本当に困った時に,自分を助けようとしてくれるということ,
その居心地の良さに慣れてしまっていることに気付いたんだろう.

"I've always trusted you."
というのは,ある意味,一人の人間に対する最大の賛辞だ.



だからこそ,シャーロックは,最後のモリアーティとの対決の時,
ほかの3人(モリーは入っていないけれど)を見殺しにできない.
これがモリアーティなら,そもそもこのような取引自体が成立しないだろうから.




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